つなぎ服を初めて選ぶ方や、これまで「なんとなく」や「カラーだけ」で決めていた方へ。実は、つなぎ服には選び方のポイントがあるんです。種類がたくさんあって迷ってしまう方も大丈夫。ここでは、つなぎ服のプロが楽しくわかりやすく、基本のポイントをお教えします。

COLUMNはじめて着た服は
つなぎ服?

つなぎ服を初めて着る方も、実は赤ちゃんの頃に「ロンパース」を着た経験があるかもしれません。ロンパースは、赤ちゃんの発育に適した形状であり、ベルトでお腹を締め付けず、全身を外部の危険から守ってくれます。つなぎ服も同様に、隙間なく全身を覆うことで外部からの危険物を防ぎ、ベルトでお腹を締め付ける必要がないのが大きなメリットです。
つなぎ服は宇宙服やレーシングウェア、防護服など、安全性が求められる衣類にも多く使われています。締め付けがない快適な着心地で作業に集中できるのも魅力です。しかし、適切な選び方をしないと、本来の快適さや安全性が失われてしまいます。用途に合った“つなぎ服”を選びましょう。
素材を選ぶ

つなぎ服をえらぶということ

ワークシーンやDIY作業時に着用されることが多いつなぎ服。自分に合った“つなぎ服”を選ぶことは、そのポテンシャルを発揮させるためにも、とても重要です。たとえば適切なサイズや素材をえらぶことで、動きやすさが向上し、しゃがんだり伸びたりする動作が多い作業では疲労を軽減できます。また、耐久性や通気性、難燃性など、作業環境に合わせた機能を備えた“つなぎ服”をえらぶことで、長時間の作業でも快適さを維持できるだけでなく、安全性を確保することが可能になります。では、何を基準に選択したら良いか。『つなぎ服えらび 基本の“き”』をご紹介させていただきます。

つなぎ服を着るメリットについて、より詳しく知りたい方はこちら

3つの要素からえらぶ

つなぎ服をえらぶ上でのポイントは大きく分けて3つあります。まず、使用環境に適した「素材えらび」。通気性、難燃性など、さまざまな現場の条件に合ったものをえらぶ必要があります。次に、自分の体に合った「サイズえらび」です。これは動きやすさや快適さに直結します。最後にニーズに合った「機能えらび」です。吸汗速乾機能や帯電防止機能など、作業効率と安全性を高める機能をえらぶことが重要です。それぞれの選択について詳しくご説明します。

素材をえらぶSelect fabric

つなぎ服は全身を覆うその形状から、安全性や保護性に優れています。ただ、使用環境に適した素材を選ばなければ、十分にその効果を発揮しません。つなぎ服に限らず、衣類に使用される繊維素材には、それぞれに強みと弱みがあり、えらび方が重要です。ここでは、ワーキングウェアでよく使われる代表的な3つの素材についてまとめました。ご購入の際は、商品の「混率」欄に記載されている素材情報を確認し、最適なも のをおえらびください。

綿

植物由来の天然素材で、肌触りが良く、吸水性にも優れています。Tシャツなど肌に直接触れる衣類でよく使用され、火花が付着しても溶けにくく、 油汚れも落ちやすいことから、火花が飛ぶ現場や油汚れが多い作業環境でも人気があります。ただ、洗濯で縮みやすく、高温での洗濯や乾燥機使用の場合にはその点顕著であり、シワになりやすい点や、厚手の綿生地は夏場に熱がこもりやすく乾きにくいというデメリットもあります。

メリット

○肌触りや吸水性がよい

○火花に強く(※)、油汚れが落としやすい

※ご使用の環境によっては、難燃素材を使用した 衣類のご着用を推奨します。

デメリット

×洗濯で縮みやすい

×シワになりやすい

ポリエステル

石油由来の化学素材で、人工的に機能性を持たせやすいという特性があります。綿よりも強度があり、耐久性に優れ、色落ちや縮みの心配が少なく、速乾性も高いのも特徴になります。反面、静電気が発生しやすく、火花に触れると溶けてしまい、やけどのリスクがある点がデメリットです。火花のない環境やスポーツウェアで好まれます。制電糸入りの生地も開発され、静電気対策が施された製品も最近では増えています。

メリット

◯ 耐久性や速乾性が高い

◯ 色が落ちにくく、縮みにくい

デメリット

× 静電気が発生しやすい

× 火花に弱い

ポリウレタン

ポリエステルと同様に石油由来の化学素材です。最大の特徴は高い伸縮性。ゴムのように伸びるため、ストレッチ性が求められる衣類に適しており、動きやすさと着用感を向上させます。ただし、光や熱に弱く、経年劣化しやすいというデメリットを持っています。

メリット

◯ 伸縮(ストレッチ)性が高い

デメリット

× 光や熱に弱い

× 経年劣化しやすい

素材選びのワンポイント

つなぎ服を選ぶ際は、素材の特性を理解することで、よりご自身に適した商品を選べます。例えば、火花が飛び交う環境では、ポリエステル100%は避け、綿素材の多い商品を。ストレッチ性を求める方には、ポリウレタンを含む生地が良いでしょう。普段着では素材をあまり気にしないかもしれませんが、作業着選びでは生地の情報を確認し、使用環境に合った商品をえらぶことが重要になってきます。
つなぎ服に限らず、ワーキングウェアでは、『綿』や『ポリエステル』といったそれぞれの素材のメリットをともに活かす形で組み合わせてブレンドした生地が多く使用されており、より高機能な生地に進化しています。

サイズをえらぶSelect size

つなぎ服の魅力のひとつ「着心地の良さ」は、サイズえらびが重要です。サイズが合わないと「ツッパリ感」や「だぶつき感」が生じ、快適さが損なわれます。小さすぎず大きすぎず、自分に合ったサイズが求められます。
ECサイトや店舗には、メーカーのサイズ表が掲載されていますが、初めての方は迷うこともあると思います。まずは適用身長を確認し、身長に合ったサイズを選びましょう。次にウエストを確認し、きつくないかチェックするのがおすすめです。
サイズの境目にいる方は、大きめのサイズを選ぶのをおすすめします。例えばLサイズとLLサイズで迷うなら、LLサイズを選びましょう。ゆったりした着心地を好む場合は、1サイズ上を選ぶと良いですが、サイズを上げすぎると逆に着心地が悪くなったり、安全性を損なうこともあるので注意が必要です。

Auto-Biの特徴は
包み込むシルエット

ENKANで取り扱っている『Auto-Bi』ブランドは、明治時代から100年以上にわたり、日本人の体型にフィットする美しいシルエットを追求してきた、つなぎ服メーカーのオリジナルブランドです。このブランドの最大の特徴は、長時間の作業でもストレスなく快適に過ごせる“着心地”にあります。プロのユーザーの中には、他のブランドを試した後にAuto-Biへ戻る方も多く存在します。その理由は、腰のジャバラなどの特殊なパーツがなくても、全身を優しく包み込むシルエットによる快適さです。「つなぎ服の王様」として現場のプロに愛され続けているこの ブランドを、一度試してみませんか。

機能性をえらぶSelect features

現在のつなぎ服は日々進化していて高機能素材や特許技術を取り入れた製品が次々と登場しています。その結果、用途に合わせた選び方が重要になってきました。自分のニーズに合った機能を持つつなぎ服を選ぶことが、快適で効率的な作業のカギになります。
ここでは、最新の機能や注目のポイントをご紹介します。さらに、ENKANではプロ仕様や企業ユースに対応した多機能つなぎ服も豊富に揃えておりますので、ぜひチェックしてみてください。

昔は丈夫なワーキングウェアを作るには、糸を太くして生地を分厚くするしか方法がありませんでした。しかし、生地の進化により、薄くても高い耐久性を持つ生地が開発されています。また、べたつかないサラッとした肌触りの生地も登場しています。さらに、街中でも見かける「空調服®」タイプのつなぎ服も進化し、特許仕様の快適な商品が人気を博しています。少し未来を感じるよう なワクワクするつなぎ服です。

肩やひじ、ひざの可動の快適性を追求したつなぎ服もあります。たとえばAuto-Biブランドの「MOVEZ」搭載モデルです。特許取得のカッティング技術を活かした商品など、作業時の動きやすさは抜群です。また、「WAISTα」搭載モデルは腰部分に独自開発の高機能素材を使用。縦方向だけでなく“ひねり”の動きにも対応しています。従来のジャバラ仕様では得られない、快適な着心地を実現しています。

つなぎ服を着て愛車の整備や洗車をしていると、ファスナーやボタンで車を傷つけてしまうことがあります。また、農作物や商品を金属パーツで傷つけたくないというニーズも多く見られます。そんな方にはAuto-Biの「ZEROMETA」搭載シリーズがおすすめです。このシリーズは、金属パーツの露出を無くすことで作業中の不安を解消しています。ENKANでは「ZEROMETA」の全ラインナップを取り揃えているので、ぜひお試しください。

つなぎ服はトイレの際の着脱が大変だと感じることもあります。Auto-Biブランドは約50年前からその課題に取り組んできました。特に「PROCARE-TECHWAIST」機能を搭載した商品では、腰部分にファスナーを設けることで、トイレの際の着脱を容易にし、日常使用においても快適です。トイレの手間を感じている方は、この機能が搭載されたモデルを試してみてはいかがでしょう。